出会い系のサクラとは?

出会い系サイトや出会系アプリには「サクラ」と言われる悪質会員がいることがあります。

サクラは、主にポイント料金制の出会い系にいる“危険人物”で、男性会員とのメッセージ交換を通じてポイントを消費させ課金させることを目的としています。そのため、ポイント料金制ではない月額固定料金制のマッチングアプリには基本的にサクラはいません。

また、ポイント制の出会い系でも、このサイトで優良な出会い系としてたびたび紹介しているワクワクメールやハッピーメールなどにはサクラはいません。つまり、ポイント制の出会い系にもサクラがいる出会い系といない出会い系の2つのタイプがあるということになります。

ただし、運営側が雇ったサクラがいない出会い系には、キャッシュバッカーや業者、botなど、男性会員にとっては実質サクラと同然とも言える要注意人物がいることもあります。

そこでこの記事では、キャッシュバッカーや業者、botなども広い意味での「サクラ」として、その特徴や手口、見分け方について詳しく解説します。

出会い系に登録しているサクラのタイプと手口

2023年現在、大まかに分類すると、出会い系サイトや出会系アプリには次の 5 つのタイプのサクラがいます。

  1. 運営会社が雇ったサクラ
  2. 誘導業者が登録しているサクラ
  3. 援デリ業者が登録しているサクラ
  4. サクラ同然のキャッシュバッカー
  5. 自動プラグラムのサクラ

運営会社が雇ったサクラ

出会い系のサクラと言えば、昔からずっと存在し続けているのが「運営会社が雇ったサクラ」です。このタイプのサクラは、主に、メール送信料が1回あたり数百円もかかる高額なポイント制の出会い系サイト、出会系アプリにいます。メールオペレーターという名目で募集され、サクラ会員として一般の登録者とメールのやり取りを行い、一般ユーザーにポイントを消費(課金)させることを狙いとしています。

運営会社が雇ったサクラは、以前は出会い系“サイト”に数多くいましたが、出会い系のサクラ詐欺による被害や地面が社会的な問題となり、警察に摘発される事例が相次いだこともあって現在は急速に減っています。

ただし、サクラを使った出会い系の運営は、舞台を“サイト”から“アプリ”へと変えて続けられており、本質的な意味では状況は何も改善されていません。むしろ、出会い系そのものに慣れていないスマホ・アプリユーザーが詐欺のターゲットになっていることで、被害の状況は悪化しているとも言えます。

誘導業者が登録しているサクラ

誘導業者が登録しているサクラとは、ワクワクメールやハッピーメールなどの出会える系の出会い系に登録している、外部の出会い系運営業者が登録しているサクラの女性のことです。

出会える系の出会い系から、運営するサクラ詐欺の悪徳出会い系に男性ユーザーを誘導し、登録させることでサクラ詐欺のカモとすることを目的としています。

誘導業者が登録しているサクラの手口は、出会える系の出会い系で男性ユーザーに対して、LINE ID やメールアドレスを送り直接やり取りをするよう仕向けて、最終的にサクラ出会い系へと誘導するというものです。

具体的な事例を見てみましょう。

以下のスクショ画像は、私が実際にハッピーメールで遭遇した誘導業者が、LINEでのやり取りに移行したあとに送ってきたメッセージの実例です。

誘導業者のサクラが送ってきたLINEメッセージの実例
誘導業者のサクラが送ってきたLINEメッセージの実例

このように、誘導業者はURLを送ってきて、そこにアクセスするとサクラばかりの出会い系アプリに誘導されることになります。

援デリ業者が登録しているサクラ

援デリ業者が登録しているサクラは、PCMAX や Jメール、メルパラなどの出会える系の出会い系の他、ぎゃるるなどの本当に出会える系の無料出会いアプリにもたくさん登録しています。

出会い系で客を募り売春を斡旋する違法業者である「援デリ」は、一般のユーザー同士が出会える仕組みがある出会い系には必ずと言っていいほど浸透していて、男性の興味や関心を惹きつけるために無料出会いアプリなどから無断で収集した女性の顔写メなどとともに、男性の目に魅力的に映るような架空の女性のプロフィールを大量に登録しています。

援デリのサクラは、援助交際や割り切り希望の女性の体で、即会いや即エッチのお誘いメールを男性に送りつけて待ち合わせの約束を取り付けようとします。そして、ホテル街が近い場所を待ち合わせ場所として一方的に指定し男性を呼び出します。

その数の多さから、援デリのサクラは 2023 年現在、出会い系で男性ユーザーが最も騙される危険性が高いサクラと言えます。

サクラ同然のキャッシュバッカー

出会える系の出会い系には、運営会社が雇ったサクラ同然の働きをする一般の女性ユーザーがいます。それが、キャッシュバッカー(CB)です。

キャッシュバッカー(CB)とは、男性会員とのメールのやり取りやメールの受信と引き換えにサイト(アプリ)側からもらえるポイントやマイレージを貯め、電子マネーや商品と交換することを目的としている女性ユーザーのことを指します。

サイト(アプリ)側からもらえるポイントやマイレージは、サイト内(アプリ内)メールのやり取りを通じてしか貯めることができないので、基本的に LINE ID やメールアドレスなどの連絡先の交換には一切応じません。何だかんだと理由をつけてメールを引き伸ばし、ポイントをより多く消費させようとするのが特徴です。

キャッシュバッカーとして活動しているのは、基本的には実在する一般の女性なので見分けるのが難しいという問題があります。

自動プラグラムのサクラ

自動プログラムのサクラは、近年になって登場したまったく新しいタイプのサクラです。Bot(ボット)とも言われます。

自動プログラムのサクラは、たとえば男性会員がサイトやアプリにログインしたことを検知して、予め用意されたテンプレメールを自動で送ったり、男性のプロフィールに「足あと」を残したりします。Bot(ボット)は、ハッピーメールなどで専用プログラムの存在が確認されています。

運営会社にとっては、自動プログラムのサクラは人件費や手間がかからない、とても重宝する存在なので、AI 技術の進歩とともに、今後さまざまな出会い系で活用されることが懸念されます。

サクラを見分ける最重要ポイント

どんな出会い系サイトや出会いアプリにもサクラが少なからず登録していることはたしかですが、サクラに騙される危険性は次のことを理解し心がけるだけで大幅に減らすことができます。

  • 自分にとって都合のいい話、条件のいい話や誘いに簡単に乗らない

サクラは出会い系に登録している人の心理や願望、性欲を見透かすように巧みな言葉で誘ってきます。誰が見ても羨むような美人からの即会い・即エッチの誘いや金銭譲渡の申し出、儲け話などの勧誘はサクラが最もよく使う手口なので決して応じてはいけません。

この、ごく基本的なことと併せて、以下のことをに気をつけるだけでサクラに騙される危険性は 100% 回避することができます。

  • 有名人や芸能人の名を騙ったり、資産家や金持ちを自称していないか?
    ⇒運営が雇ったサクラの見分け方
  • 連絡先交換を渋るなど、サイト(アプリ)内メールを引き延ばそうとしないか?
    ⇒運営が雇ったサクラ、キャッシュバッカーの見分け方
  • 最初のメールで LINE IDやメールアドレスを送ってきたり、ひらがな などに置き換えて送ってこないか?
    ⇒誘導業者が登録しているサクラの見分け方
  • 会うときの条件として「最初だけ2万(ホ別2)」などお金を要求してこないか?
    ⇒援デリのサクラの見分け方
  • サイトやアプリにログインした直後などに「足あと」を残したり「いいね!」やメールを送ってきていないか?
    ⇒自動プログラムのサクラの見分け方

どんな出会い系であろうと、たったこれだけのことをチェックするだけで誰でもサクラを見分けて被害を避けることができます。

サクラがいない(少ない)出会い系とは?

出会い系のサクラを見分けて被害を回避するのは、決して難しいことではなく、初心者でも簡単に実践できることばかりですが、どうせなら、はじめからサクラがいない(少ない)出会い系を使うのが最も安全でおすすめの攻略法です。

サクラはどの出会い系にも潜んでいるとはいえ、幸いなことにサイトやアプリごとにサクラの多さや比率には大きな違いがあり、なかにはほとんどサクラがいなくて簡単に出会える出会い系も存在しています。

具体的には、出会える系の出会い系でも最も優良と評判のワクワクメールや、あるいは Pairs(ペアーズ)などのマッチングアプリが代表的な例として挙げられます。

これらの出会い系を使えば、煩わしいサクラに悩まされることなくスムーズに出会いを実現することができます。

サクラがいない安全な出会い系に関しては以下の特集記事で詳しく紹介しているのでぜひチェックしてみましょう。

サクラと業者はどう違う?

出会い系サイトや出会系アプリを使う人の間では、サクラと業者が同一の存在として語られることがありますが、両者には明確な違いがあります。

サクラは、出会い系の運営業者に雇われて架空のキャラクターを演じ登録会員とメールのやり取りをしてポイント代を使わせるのが役目です。

キャッシュバッカーも、サクラと運営業者のような雇用関係こそありませんが、サクラと同じように登録会員に会えると思わせてメールのやり取りを行い、ポイント代金を使わせるという役目では共通しています。どちらも、出会い系の「運営業者」に対して直接、経済的な利益をもたらすための存在です。

それに対して、運営会社でも登録ユーザーでもない第三者の「業者」は、出会い系の運営会社と雇用関係も結んでいませんし、直接的な経済的な利益をもたらす存在でもありません。反対に、出会い系の運営業者にとっては、サイトを悪用されるという意味でとても邪魔な存在ということが言えるでしょう。外部の悪徳業者はサイトの運営業者、ユーザーのどちらにとっても迷惑な存在なのです。

ただし、ユーザー側から見ると、外部の悪徳業者が登録している架空の女性会員は、出会うことができずポイント代金が無駄になるという意味で事実上サクラと何ら変わらない存在であるため、現実的には大きな違いがないように思えるものです。

業者はどんな出会い系に多い?

援デリ業者やアドレス収集業者、LINE誘導の業者などは、出会い系の出会える仕組みを悪用して登録者を騙すのが特徴なので、出会える系の出会い系サイトに多いです。無料出会い系やそもそも一般の登録ユーザー同士がやり取りできないようになっているサクラ出会い系にはいません。

皮肉なことに、優良な出会い系であればあるほど悪徳業者に悪用されやすく、出会えない仕組みの悪質な出会い系サイトには業者がまったくいないという構造になっているのです。

では、出会える系の出会い系のどのサイトに業者が多いのか?出会える系の出会い系で業者が少ないのは、ワクワクメールです。ワクワクメールは、出会い系の中でも圧倒的に悪徳業者が少ないです。それ以外の出会い系に関しては、ハッピーメールPCMAXなどどの出会い系にも業者は比較的多いのであまり違いはありません。

ただし、業者が少ないからといってワクワクメールがダントツで出会いやすく、ハッピーメールやPCMAXなどでは出会いづらいとわけではありません。

ハッピーメールやPCMAXは、業者がいたとしても素人女性の登録者数がワクワクメールよりも多いので出会いやすいというメリットがあります。

出会い系のサクラの特徴と手口、見分け方のまとめ

出会い系のサクラの特徴と見分け方についてまとめましょう。

  • 現在の出会い系で多いサクラのタイプは、ハッピーメールで遭遇することが多い援デリ業者のサクラや自動プログラムのサクラ(Bot)
  • 年齢確認しなくても使えるアプリでは、サクラが LINE 交換に応じるケースが多いものの、別のサクラ詐欺アプリのダウンロードを要求されるだけで決して会えない
  • 出会い系のサクラの見分け方、騙されないための最重要ポイントは、「すぐ会える」「即ホテルや即エッチ」「簡単に LINE を交換できる」など、男性にとって“都合のいい条件”や話をしてくる女性に釣られないこと

ハッピーメールなどで確認されているbotのサクラは、主に援デリ業者が使っていることが多く、ハッピーメールのサイトやアプリにログインすると、すぐに足あとを残していったり、メッセージを送ってきます。

ハッピーメールでログイン後に女性からの連絡がすぐに来るのはそういった理由からです。したがって、ハッピーメールでサクラを避けるには女性からの連絡は基本的に無視することがポイントとなります。

botのサクラが鬱陶しい存在であることは間違いありませんが、単純に無視すればいいだけなので、釣られる危険性はほぼないとも言える程度の存在でしかないので必要以上に警戒することはありません。